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『中村勘三郎 最期の131日 哲明さんと生きて』 波野好江著

このブログの一番古い記事は十八代目中村勘三郎の襲名披露公演の感想から始まっています。
それは、その前のブログから引っ越すときに消すには惜しい記事を持ってきてた中の、もっとも古いものということであるだけで(しかしあのころは無茶に語ってたなあ…)、私にとって歌舞伎俳優の中で一番好きなのが勘三郎というわけでもないです。(それはたぶん團十郎)
追悼本、芸談とか一生を振り返るとかいろいろ本がでてますが、ほとんど読んでいません。
でも、この本は地元の本屋さんで見つけてしまい、悩んだけど、買ってきました。なんか、表紙をみたら本屋に置いて帰れなくなる感じで。

で、読むのは抵抗があって、しばらく放っておいたんですが、思い立って夜に読み始めたらとまらなくなっちゃいました。
でも、真ん中へん、その先、がんが見つかるあたりでしばらく休みました。その先を読むと死んじゃうんだもん。
でもその先もとりついたらあっという間に読み終えました。
最期のあたりは涙が出ました。やっぱり死んだんだなあ。

がん闘病の参考書としてはおすすめではありません。だって、普通の人たちじゃないから。
「しばや」(芝居=歌舞伎)のような非日常的な濃いぃ人生な人たちで、それでこそああいうものを立ち表わせてくれるんだなと思いました。
好江さんの本文が思いのほか早く終わって、あれ?と思ってページをめくったら、大竹しのぶと野田秀樹の追悼みたいな文章と、医師のインタビュー(一部を除く)が乗っていました。
テレビの密着番組とかで、大竹さんと野田さんが家族みたいになっててちょっと不思議だったんだけど、ある意味家族またはそれ以上の友情だったんだな、ということが納得できました。

病気については、ほんとに症状とか状態とかタイミングって、それぞれで、ちょっとした偶然の重なり合いがいろんな結果につながっていくものなので、たらればとか言えるものではないと思います。
まあ、いろんな要素的に、どんな選択もチャレンジできる状況でもあり、特例的な症例なんだろうな、と医師のインタビューを読んで思いました。

でも、将来、「あの時代はこの状況で亡くなってたんだ」という感じになると、いいなあ…。

やっぱり異様な求心力のある人だったし、役者だった、え?過去形?
でも、ほんとに亡くなったんだな、と思いました。
合掌。
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by urasimaru | 2014-05-07 20:13 | | Comments(0)
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