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たまてぼっくす

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七月歌舞伎座夜の部、成田屋!

通し狂言『駄右衛門花御所異聞』。
宝暦11(1761)年に初演された『秋葉権現廻船語(あきばごんげんかいせんばなし)』をもとにした新作。
6月のはじめごろに台本ができたそうですが、たぶん数年前からの企画。そういう新作をやろう、という発起人は海老蔵。
昼の部、夜の部と普通の状況でも「奮闘公演」な状況で、大丈夫かしらと思っていましたが、
奮闘していました。
内容はお家騒動に盗人が絡んで神様(宙乗りします)もゾンビ(亡者)も出てきて(そういえばゾンビ映画の祖と言われるロメロ監督という方もこないだ亡くなりましたね)てんこ盛り、場面場面はあの名作を彷彿とさせるという。先代の猿之助チック。

目玉は、秋葉大権現(海老蔵と使わしめの白狐(堀越勸玄=海老蔵の息子)の宙乗り。
なので、三階はよほど席が取れなかったらしく、一階後方の席でした(。(そことったの忘れてて3階まで上がってしまった(^^ゞ

花道はよく見えたので良かったです。勸玄くんの宙乗りはベビー椅子に座った状態で固定されてる感じ。客席に手を振ったり、なにか台詞を言ってたけど、それは聞き取れなかった。花道をちょこちょこでてくるところはすごく小股で、(狐という役作り?)小さくてもう客席は全員おばあちゃん気分。でも、家庭の事情も知ってるから頑張れ!って雰囲気が満タンでした。

前後しますが、宙乗りの前の場面で海老ちゃん演じる3役のうちの善人、幸兵衛の妻が亡くなるシーンがあって、歌舞伎には普通なことなんですが、死んでいく妻(児太郎)を抱いて、来世も一緒にとか、いろいろかき口説く。歌舞伎にはよくあるシーンなんですが、現実とクロスオーバーして、この人、これを毎日やってるんだ…とオペラグラスが動かせなくなりました。素で泣いているんじゃないかって思いました。

大詰めのシーンでは、悪役の海老蔵が追い詰められていくんですが、疲れからか偏見からそう見えるのか、泣いているような顔になって、大声を張り上げるところは体をぐっと反らして力一杯叫んでいるような感じで、その声が懐かしい團十郎の声に似た かーん って感じで、

海老蔵さんは、妻を亡くした穴を、今まで以上にファンに愛されていると感じることで埋めようとしているようで、かつ、歌舞伎座の中心で回りから放たれるエネルギーをちゃんと跳ね返すパワーを絞り出すように必死になっているようでした。

私が最近昔ほど感じなかったエモーショナルな観劇をひさしぶりにして、
なんだか新しい(ってもうだいぶ経ってるけど、あれからいろいろあったけど。)歌舞伎座が
やっと自分の親しい場所になったような気がして、歌舞伎は良いなあ、って思いました。

真夜中の手紙状態ですが、このままあげます。

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by urasimaru | 2017-07-21 00:44 | 歌舞伎 みた | Comments(0)
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