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<   2005年 09月 ( 18 )   > この月の画像一覧

本物のおにぎりが出てくるお芝居/俳優座「湖の秋」

俳優座の湖の秋というお芝居を見ました。

新劇だ!
女の人が女の人をやってるし、実年齢に近い人がその年代の人をやってる!しかも、日本人が日本人の役〜。

食べ物がたくさん出てきて、見ているまにおにぎりがどんどんつくられていくし、蒸かし芋やお弁当を食べたりするのだ。本物です〜。
普段歌舞伎ばっかりみているので、なんか、日本画ばっかり見ていた後でリアリズム絵画かなんか見てるみたいでめずらしかった。

一番驚いたのは2つの会話が同時に進行する場面が二度程あった事です。
普通の生活ではあたりまえですが、歌舞伎では主役が動いている時は他の人は静止するし、「新劇」でも台詞がかち合うのは避けると思うのですが、アリアとかで男女が別の歌詞を歌いながらハモってるみたいな感じで、不思議でした。

ひとりひとりの登場人物は普通でリアルなんだけど、大きなストーリーは抽象的で事件らしい事件も起こりそうで起こらない様な、不思議なお芝居でした。

いくつものキラキラと光る言葉が突き刺さり、沈んで行きました。

俳優たちの動きが、こちらを圧迫してくる気配はないんだけど、布を扱ったり、食器を片付けたりする仕草がなにげなく美しくてこころが洗われるようでした。普通にやっているようでいて、流れる様な。
それぞれの役の個性と存在感がパズルのピースみたいに組み合わさって、無理な力のせめぎ合いがなく、不思議な調和をかもし出していました。

ああ日本だなあって思いました。

いつももっと「ジャパニーズ」な歌舞伎を見ているんだけどね。

炊きたての白いご飯をみんなそろって食べることは条件がそろわないとできない贅沢
っていうような台詞があって、滲みました。
親しい人がにぎってくれたおにぎりを食べた昔を思い出してちょっと切なくなりました。

たぶん歌舞伎が富士山の風景写真っぽいものだとしたら、ちょっと褪色した裏道の路上観察の何気ないようで、何を撮影したのかわからないまま気持ちに引っ掛かる、そんなスナップみたいな舞台でした。
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by urasimaru | 2005-09-28 22:55 | お芝居の感想 | Comments(2)

お勉強「道真」

「道真」(上・下)高瀬千図を読んだ。
菅原道真の伝記。大きな上下本で、しかも英語並みに分からない言葉だらけ(官位、風俗など)で、読み通せるか心配だったが、秋の本祭り!と思って頑張った。

代々学者の家系に生まれた道真は、学問に優れ、醍醐天皇の時、55歳で右大臣に抜擢される。しかし、異例の出世が藤原氏や学閥の反感を買い、藤原時平の讒言(ざんげん)により失脚、太宰府へ左遷される。劣悪な環境の中で病に倒れ、失意のうちに生涯を終える。(延喜三年(903)2月25日)
とのことであった。

漢文の読み下し文がたくさん出てきて、漢文ならではの気品を味わえたのだが同時にしんどくもあったナ。
あー、名前も藤原さんがぞろぞろ出てくるし、読み方すぐ忘れちゃうし、なんたら子、かんたら子というのも普通じゃない読み方だったりして、もう漢字の視覚記憶だけでスルースルーと適当に読みました。あと、異母兄弟姉妹がなにがなんだかわかんなくなった。でも、都の中の話なので、土地カンがなくてもあまり不便がなかった。戦国時代とかだと地理バカには??????になってしまうので。
以前寂聴版「源氏物語」を読んでいたおかげでなんとか読了。
通い婚の女性は大変だ−と思ったことであるよ。

菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)といえば「義経千本桜」「仮名手本忠臣蔵」とともに日本戯曲、三代名作の一つ。一応元ネタを勉強しておかなくてはね。
湯島天神さまにはお世話になったし。

なんか、最近蚕つながりもあるのかな。シルク情報
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by urasimaru | 2005-09-27 21:20 | | Comments(2)

朝青龍に荒事を感じる

朝青龍が決定戦制し6連覇
朝青龍って、気持ちが素直に顔やしぐさに出て、好ましい「稚気」を感じます。
成田屋、市川團十郎家の「家の芸」の荒事の精神は勇気と強さと豪快さを見せるもので、荒事は子供の心で演じよという口伝(くでん)があるそうです。
荒事の主人公が大体前髪持ちなのは子供という扱いだからです。
荒事の主人公は恐ろしい疫病神を退治して、江戸の町と人々を守ってくれる守護神にもなり、素朴な信仰心に支えられました。
お相撲さんにさわって力強さにあやかったり、子供を抱いてもらうと縁起が良いというのも、似ている感じです。

お相撲さんは江戸時代前髪を許された立場でしたね。
そう言えば、十月大歌舞伎の夜の部、「双蝶々曲輪日記(引窓)」では、お相撲さんが前髪を落す(剃る)場面が出てきます。。。


歌舞伎のかつら
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by urasimaru | 2005-09-25 23:25 | 歌舞伎の雑談 | Comments(0)

さようならメジロラモーヌ

9/22、1986年の牝馬クラシック2冠とエリザベス女王杯を制し、史上初の牝馬3冠を達成したメジロラモーヌが老衰のため亡くなったそうです。

と聞いて土曜競馬を是非見ようと思いつつ昼寝をしてしまいました。
どうも最近、競馬への情熱が今一つな感じ。

ラモ−ヌが老衰、って、自分も年とるわけだよう。

記憶力も悪くなり、血統の流れもいろいろあって、競馬についていけない気持ちがちょっとあるのと、競馬が背負う「人間の身勝手さ」というダークサイドに関連する出来事を見ると、感動、興奮という方向だけには心が動いてくれなくなってきて、人生の初秋を感じる最近です。(><)

なーんて、ディープインパクトがそんなの一掃してくれるかもしれません。

そうあって欲しいな。

勝負事の世界でも、今の時代、光り輝くスターを求めてる。
運命という形で、それが邪魔されることは見たくない(祈)。
って、明日は「トライアル」ですよ>自分。

自覚している以上にすっげーディープに期待してるんだ。
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by urasimaru | 2005-09-24 21:34 | | Comments(3)

運が悪かった夜の部

一、 平家蟹(へいけがに)
官女玉蟲      芝 翫
妹 玉琴      魁 春
おしお       吉之丞
那須与五郎     橋之助
僧 雨月      左團次

あらすじ
 平家が滅亡して二ヶ月後の壇の浦では、生き残った官女たちが、惨めな暮らしを強いられています。そのひとり玉蟲(芝翫)は那須与一に射られた扇の的の舟に乗っていたこともあり、夜ごと集まる平家蟹たちに、平家の武将たちの名を付け呼びかけ、呪いの祭壇に源氏調伏を念ずる日々。一方妹の玉琴(魁春)は生活のために身を売るうち、源氏方の那須与市の弟与五郎(橋之助)と恋仲に。結婚を願って訪れた二人に、玉蟲は二人の仲を許したと見せ、平家蟹の肉を浸した源氏調伏の酒を飲ませて、呪い殺してしまいます。平家の武将から僧となった雨月(左團次)は、魔道に落ちた玉蟲を救えぬ未熟な自分を責めながら立ち去り、玉蟲は蟹に導かれて波の下の都へ赴くのでした。岡本綺堂が、江戸時代の草双紙からヒントを得て描いた作。

白石加代子さんの声で「祇園精舎の鉦の声」とやられたら、嫌でも無常感に浸ってしまいます(白石さんがそれだけパワーがあるってこと)。白石さんのナレーションと、絵巻物のスライドで平家の滅亡と那須与一と扇の的の説明。これで予備知識がなくても物語に入れますし、序幕のざわざわにも圧倒的効果が!…なんですけど、私の周り、空席が多いなあと思ったら、皆さん遅刻で、その効果の恩恵には与れませんでした。ま、仕方ない。
蟹は、前見た時は爪のカチカチという音が聞こえた気がするのですが、今回は聞こえなかったです。そのせいか、思ってより迫力を感じなかった。
芝翫さんの長袴は、普通のよりも血の様な色をしていて見えます。暗さだけではあの色にならない気がするので、それ用でしょうか。
最後、「今日から宮仕えじゃ」と嬉々として身繕いをし、海に飲まれるところが圧巻。私の席からは波幕と効果の水の感じも臨場感があってグ−と感じました。雨月の左團次がいい感じ。宗清は他の演目ではもっと迷っているのですが、この演目では仏の道に入ろうと努力している違いが感じられました。


二、 歌舞伎十八番の内
勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶    吉右衛門
源義経      福 助
亀井六郎     玉太郎
太刀持音若    児太郎
片岡八郎     種太郎
常陸坊海尊    由次郎
富樫左衛門    富十郎

能の『安宅』をもとにした松羽目物の荘重な長唄舞踊劇で、歌舞伎の代名詞と言っても過言でない人気作。同時に「またかの関」と言われる程上演回数も多いですが、今回は吉右衛門、富十郎という垂涎の顔合わせ。
カンと響くトミ−の高音に、じわっとするキッチ−の低音の声の取り合わせ、それだけでもごちそう感たっぷり。
弁慶一行が到着するまでジッとしている冨樫の気迫が伏した虎の様。命がけで関を守ろうとする側、通ろうとする側の存在感のぶつかり合いを楽しみました。富樫は山伏問答のうちに、この人たちは義経一行だけど、武士として尊敬に値するから自分の命を賭けて(バレたら責任とって切腹の覚悟)通そうと決心していく様に見られました。何度も観てるけど、今回はここの台詞が、いちいち染み入る様に分かりやすかった。そうして、覚悟の上の見逃しを、番卒に言われて見咎めなければならなくなった悔しさ、それを咄嗟の気転で主人を打った弁慶の心根への尊敬と感動。このような人たちが追われる立場にあり、それに加担している事への残念さ。そういう気持ちがじわーっと伝わってきて、感動した冨樫でした。それも匹敵する弁慶のあってこそ。
延年の舞へ行くあたりで、下手に黒衣姿の大ちゃん(だろう)、いやさ、中村鷹之資が黒衣に抱かれて見学しているところがちょっと見られました。
飛び六法はもっとたっぷり見たかった。種太郎がこんなに大きくなってびっくり。児太郎、正座が辛いらしいが、動くと目立つ。

三、 忠臣蔵外伝
忠臣連理の鉢植(ちゅうしんれんりのはちうえ)
植木屋
序 幕  浅草観音の場
二幕目 染井植木屋の場
同 奥庭菊畑の場
弥七実は千崎弥五郎    梅 玉
お蘭の方実はおたか    時 蔵
お市           松 也
お新           梅 枝
福森兵内         玉太郎
植木屋杢右衛門      歌 六


 四十七士のひとり竹森喜多八(歌六)は、杢右衛門と名を替え植木屋を営み、同じく千崎弥五郎(梅玉)は、弥七と名乗り、小間物屋として働いています。
弥七は高家の腰元おたかに内状を探ろうと近づいたのですが、嘘から出た誠で本当に惚れてる感じ。ある日弥七の正体を知ったおたかは、討ち入りのために絵図面を手に入れると約束するのでした。
しばらくしての事。弥七は。杢右衛門方へ植木見物に訪れた高師直の愛妾お蘭の方(時蔵)が、かつて恋仲だったおたかであることを知って驚愕。お蘭の方に当たりますが、杢右衛門になだめられます。実は彼女は、弥五郎のために師直に近づき、高家の絵図面を入手して、彼に手渡そうとやって来たのでした。
「忠臣蔵外伝」のひとつで、浪士のために、自らを犠牲にする女性の悲哀。

という、上方狂言の復活らしい。
浅草観音と染井の植木屋という、有名な場所が舞台なのはそのせいか(観光地二時間ドラマみたいな)?それで関西弁の色男で弥七ってとこが「そこは芝居だから」のミスマッチ。
序幕、弥七を巡って鞘当てをする松也(ちょっと渋谷系っぽい)と梅枝(すっかり大きくなって)。でも、時蔵さんのオトナノ魅力にはかなわないのだ。

菊畑の場で、よそ事浄瑠璃みたいに、聞こえてくる流行歌になぞらえて身体を汚した本心を明かすのだが、元ネタを知らない現代人にはちょっと厳しい。おたかが駕篭の中で自害して駕篭が流血するところが妙にリアルでびっくりした。これも上方風?

ちなみに幕府の検閲を逃れる為、歌舞伎では実際の人物を架空の人物に変えてあることが多く、忠臣蔵は室町時代の話ということになっていて、以下の様になっています。

歌舞伎のおはなしより
浅野内匠頭長矩 → 塩冶判官高貞
吉良上野介義央 → 高師直
伊達左京亮宗春 → 桃井若狭之助 ---- 浅野内匠頭と同じ勅使饗応役
梶川与惣兵衛 → 加古川本蔵 ---- 松の廊下で浅野内匠頭を抱留めた
大石内蔵之助 → 大星由良之助
大野九郎兵衛 → 斧九太夫 ---- 大石と並ぶ浅野家の家老
大石主税良金 → 大星力弥 ---- 大石の長男
萱野三平 → 早野勘平 ---- 討ち入り前に切腹
天野屋利兵衛 → 天川屋義平 ---- 回船問屋主人、武器商人
寺坂吉右衛門 → 寺岡平右衛門 ---- 足軽、(歌舞伎では、お軽の兄)
瑤泉院 → 顔世御前 ---- 浅野内匠頭長矩の奥方

歌舞伎のおはなしトップ
外人さんとインターナショナルスクールの女子学生と、ハトバスが来ていた様だが、このとりあわせで楽しめたのか気になる。
どれも重いので疲れたし、カレー屋のオクレおじさんが手順が悪いくせに横柄(彼はいつもカレー屋ではないが彼の時はいつもそうだ)で不愉快だった。カレーも味が変って前の方が好きだったので、もうカレー屋はやめる。
平家蟹は掛け声かけられる雰囲気じゃなく、弁慶六法は間がとれず、植木屋は開いた席に移動してきた人ががんがんかけてたのでパス。
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by urasimaru | 2005-09-23 17:56 | 歌舞伎 みた | Comments(3)

ニッチ(虫系気持ち悪い人ダメ)

経済とかで「隙間」という意味で使われているニッチだが、生態的地位もニッチというらしい。
「個々の生物種が、生態系の中で占める位置または役割。同じ生態的地位をもつ二種は共存できないとされる。ニッチ。 」
よくもそんな生き方を、みたいな生き物って結構いる。蝉の成虫に寄生する蛾、(セミヤドリガ注意!画像があります)とか。
セミが成虫になってから生きてるのって二週間ぐらいって聞いた。その間に幼虫時代を過ごすんだから。しかも、セミ自体補食されたりするわけで。どのくらいの確率で生き残るかしらないけど、種として成り立ってるからすごい。これって、蝉が絶滅したら絶滅するよね。

変なものを食べるサイト(ページ一番下)では、アサリの中にいるカニについてるフクロムシ、なんていうのもみつけた。二重寄生だ。

あ、なんか変な方向に話が。。(。。えっと、食べ物は火を通そうね。)

花にそっくりのカマキリとか、有毒植物だけを食べる芋虫とか、他の動物の移動とか繁殖に合わせて自分も生活サイクルを持ってる補食動物とか、なんでそうなってるの?みたいなやつらは多い。

進化の圧力(??)みたいのは結構強くて、隙さえあればそこに生き物が出来るのかもしれない。
ハイビスカスの蕾のアリマキにアルコールをスプレーしつつ、ベランダに蟻専用殺虫剤を置くかどうかちょっと迷ってたりする。(鉢植えを室中に入れてぞろぞろしてたら導入だな)

生物多様性とは何か?
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by urasimaru | 2005-09-22 12:18 | 動物いろいろ | Comments(0)

九月大歌舞伎昼の部♪

一、 正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
曽我五郎時致   橋之助
小林妹舞鶴    魁 春
 曽我五郎(橋之助)が、逆沢瀉の鎧を小脇に抱え、父の敵のもとに駆けつけようとすると、小林朝比奈の妹舞鶴(魁春)が、鎧の草摺(裾の部分)に手をかけて留め、二人は草摺を引き合います。荒事の趣向のひとつ「引合事」を見せるのが眼目ですが、むきみ隈も鮮やかな凛々しい五郎と引き合うのは、ちょっと色っぽい女性舞鶴。華やぎが増し、絵面を見るような舞踊です。


小林朝比奈だと引っ張りあいをするらしいけど、今回は舞鶴なので、吉原風俗を映し客を口説くふりで留める。橋之助の荒事は好き。魁春さんも綺麗で良かった。けど、お正月。演目選びに苦労したのかな。

二、 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
賀の祝
桜丸       時 蔵
桜丸女房八重   福 助
梅王丸      歌 昇
松王丸      橋之助
梅王丸女房春   扇 雀
松王丸女房千代  芝 雀
白太夫      段四郎
話題とみどころ
 三つ子の兄弟ながら、仕える主人が敵対するために仲たがいしている梅王丸(歌昇)・桜丸(時蔵)と松王丸(橋之助)。今日は兄弟の父白太夫(段四郎)七十歳の誕生日で、松王丸女房千代(芝雀)、梅王丸女房春(扇雀)、桜丸女房八重(福助)はお祝いの準備に追われますが、梅王丸と松王丸は、顔を合わせるなり喧嘩という始末。二夫婦が帰った後、家の奥から現れた桜丸は悲壮な面持ち。祝賀気分のなか、死を覚悟する桜丸と、息子を思いやる白太夫の心が胸を打ちます。


冒頭に権一さんの百姓十作に白太夫が祝の意味とかを説明するので、わかりやすかった。初役の段四郎さん、百姓だけど菅丞相に使える武士って感じ。それがいいのか悪いのかよくわかんない。というか、この演目は眠気が来て辛かった。
三つ子なんだけど、奥さんは松梅桜の順に落ち着いてる。芝雀さんの着物が地味な松葉散らしで素敵だった。「孫のことも思って」という台詞が、後の事を考えると滲みた。
福助さんは悪婆とかが好きみたいだけど、そっちに流れすぎてこういう役をすると水っぽい感じがして似合わない。喧嘩の場面は、歌昇さんが「荒事は子供の心で」というのがなるほどーって感じられて良かった。
時蔵さん哀れ。白太夫による切腹の介錯が鉦をつきながらの念仏、わーやめてーっていう悲しさ。

三、 豊後道成寺(ぶんごどうじょうじ)
清姫 雀右衛門
話題とみどころ
 多くのヴァリエーションを持つ「道成寺物」ですが、豊後節系浄瑠璃の清元節で作られた本作は、清元らしく流麗で、サラッと道成寺のエッセンスを凝縮させた佳品。雀右衛門が初演し、大事に踊り続けています。


凄かった。最低限の動きで濃密な空気を動かしてるって感じ。引き抜き前は刺繍の袖が重そうでちょっと心配したけど、でも、思ったより機敏な動きとか出るので、「動けない」というより、セーブしてるのか。ちょっと微妙。女の執念が芸を極める役者の執念と重なって見えた。

四、 弥次郎兵衛 喜多八
東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)
江戸日本橋の場から尾張地球博の場まで
弥次郎兵衛     富十郎
尾張万博守     梅 玉
吾妻路弓枝     芝 雀
赤堀伊右衛門    歌 昇
投げ節お藤     福 助
人足駒代の関助
浪人団子鼻之丞   翫 雀
自然薯の三吉    信二郎
雲助蛸七      男女蔵
巫女細木妙珍    歌 江
雲助五五六     桂 三
町奴放馬権兵衛
雲助親分熊五郎   由次郎
雲助雲平      亀 蔵
酒屋亭主文助    歌 六
老僕忠助      東 蔵
役人徳右衛門    彦三郎
喜多八       吉右衛門
話題とみどころ
 富くじが当たり、お伊勢参りをしようと日本橋を旅立った弥次郎兵衛(富十郎)と喜多八(吉右衛門)。箱根山中では、雲助に襲われたのを退治して、幡随院長兵衛に間違われたり、岡崎では、ズバリ言う巫女に散々不吉なことを言われたり。大井川をタライで渡り損ねて「海中かっぽれ」を踊ったところで嵐に襲われ、流れ着いたのは、なんと愛知万博会場。盗人や敵討ち、さまざまな人々とかかわりながら東海道を上る、おっちょこちょいなお人好し、おなじみ弥次喜多の二人旅。富十郎と吉右衛門の名コンビが、それぞれ当たり芸を見せながら思いっきり弾ける、二〇〇五年版の「膝栗毛」です。


主役よりまわりの役者さん達が弾けていた感じ。ストーリーは、ない。ちょっとなさすぎで見る方も集中力がでなかった。でも、それでいいか。
「賀の祝」で後ろのおばさんに太り過ぎ呼ばわりされてた歌昇さん、すっきりと渋い浪人に。不思議。
巫女細木(さいき)妙珍の歌江さんの物まねが、ちょっと聞こえづらくて、六代目歌右衛門しか分からなかった(><)。六代目!って声かかってました。
尾張万博守な梅玉さん(紋が地球)、扇子を掲げて幕、なんだけど、ちょっと照れくさそうだった。昼夜トリですね。自分的には信二郎さん観賞会でした。

モリゾ−(富十郎丈御着用。暑いので後ろ開けてた)とキッコロ(吉右衛門丈ひざつきで御着用。天ムス持ってる。芝居してた)の着ぐるみ、よくできた巨大海老フリャ−とマンモスの骨、藤浪小道具の倉庫に眠るのか。次の出番はあるのか??
結構気持ちの入った声がかけられた。(^^v
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by urasimaru | 2005-09-21 12:25 | 歌舞伎 みた | Comments(0)

ぼーっとした頭で読んだ本

「ドリームバスター2」宮部みゆき
「ドリームバスター」の続き。「人間の弱さや生きることの悲哀を感じさせる深みのある」SF冒険ファンタジー?前作の伏線は解決されず、さらに伏線が増える。何巻まで続くかコワイ。

「猫が小さくなった理由(わけ)」スー・ハベル
「人類は遺伝子の存在を知るはるか前から、そうと知らずに遺伝子にさまざまな操作を加えて、都合のよい「新たな」生命を育んできた。人間が自然を改変してきた歴史を平易に語る。」
最近の遺伝子操作作物問題とかに対してそんなに身構えなくてもっていうか、もっと広い視野を持てってことですかな。害虫に耐性のある作物を作っても害虫もそれに対抗して進化する。。。
トウモロコシ、蚕はヒトが世話をしなければ絶滅する。そういやそうだな。猫は「改変された生物」の一例にすぎないのでした。南極近くで野生化して生態系を壊してる位だから猫は生き残ると思う。

「ファイアボール・ブルース」桐野夏生
女子プロレスの話。なんで「逃亡」という副題かわかんない。プロレス技がわからない。でも割と気楽に読めて結構面白かった。「グロテスク」で桐野氏に対して身構えができちゃったけど、モノによっては大丈夫なんだ。これは1995年の出版だからかも。2もあるのか。はい読みます。

身体が慣れてきたのかあまり眠くなくなりました。
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by urasimaru | 2005-09-19 17:17 | | Comments(0)

◆速報! 「吉例顔見世大歌舞伎」演目決定!

平成十七年十一月興行の演目と主な配役
  平成17年11月1日(火)初日→25日(金)千穐楽

【昼の部】(午前11時開演)
 一、『息子』(むすこ)
     金次郎     染五郎
     捕吏       信二郎
     火の番の老爺   歌 六

  二、一谷嫩軍記
     『熊谷陣屋』(くまがいじんや)


     熊谷直実     仁左衛門
     源義経     梅 玉
     藤の方      秀太郎
     堤軍次     愛之助
     梶原景高    錦 吾
     弥陀六     左團次
     相模       雀右衛門

  三、『雨の五郎』(あめのごろう)
     『うかれ坊主』(うかれぼうず)


    『雨の五郎』
     曽我五郎時致 吉右衛門
    『うかれ坊主』
     願人坊主   富十郎

 四、『人情噺文七元結』(にんじょうばなしぶんしちもっとい) 

     左官長兵衛      幸四郎
     女房お兼      鐵之助
     手代文七      染五郎
     娘お久        宗之助
     家主甚八      幸右衛門
     手代藤助      錦 吾
     鳶頭伊兵衛      友右衛門
     和泉屋清兵衛    段四郎
     角海老女房お駒    秀太郎

【夜の部】(午後4時30分開演)
 一、嬢景清八嶋日記
     『日向嶋景清』(ひにむかうしまのかげきよ)
 

     悪七兵衛景清    吉右衛門
     肝煎佐治太夫      歌 昇
     里人実は 土屋郡内    染五郎
     里人実は 天野四郎   信二郎
     娘糸滝     芝 雀

 二、 『鞍馬山誉鷹』(くらまやまほまれのわかたか)
     中村大改め初代中村鷹之資披露狂言
 

     牛若丸  大 改め 鷹之資
     鷹匠  富十郎
     平忠度  仁左衛門
     喜三太  梅 玉
     蓮忍阿闍梨   吉右衛門
     常盤御前     雀右衛門

  三、 『連獅子』(れんじし)
     狂言師右近後に親獅子の精   幸四郎
     狂言師左近後に仔獅子の精   染五郎
     法華の僧蓮念         玉太郎
     浄土の僧遍念         信二郎

  四、 おさん 茂兵衛
     『大経師昔暦』(だいきょうじむかしごよみ)


     茂兵衛      梅 玉
     おさん      時 蔵
     女中お玉     梅 枝
     母お久     歌 江
     番頭助右衛門   歌 六
     大経師以春    段四郎

フィーチャリング天王寺屋(この親子で連獅子やったらすごい...)。
松嶋屋一門が来てくれてるけど、熊谷陣屋あまりすきじゃないから別のが良かったな。演目がなんとなく義経シフト?

国立劇場も立続けにやるなあ。たいへんだ。ひえー

10月「通し狂言 貞操花鳥羽恋塚」約4時間30分「休憩あり」
[出演]中村富十郎/中村梅玉/中村時蔵/中村信二郎/片岡孝太郎/尾上松緑/他
 
ちなみに12月の京都はこれだよ
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by urasimaru | 2005-09-12 12:03 | 歌舞伎の雑談 | Comments(2)

甲冑とか木曽馬とか

義経を引きずって。
甲冑の重さについて調べていたら、下関市のサイトに観光寸劇「義経八艘飛び 」というのがあった。出演者募集要項によると、
重さ約20kgの甲冑を着て演技をしていただきます。
配役は源義経,平知盛,平教経の3人ですが,義経のみ身長制限(155cm以下)があります。

とのこと。昔の人は身体が小さかったから、義経以外も現代の競馬のジョッキー位な体格だと見る。
そうすると、大雑把に体重50kg、甲冑20kg、とすると、合計70kg。サラブレッドの斤量としては、ありえな〜い。
でも、当時の馬は木曽馬の様な、日本在来種だった。小型だが丈夫で重さに強く、後ろ足の飛節がX状に曲がっていて、急な山坂の上り下りに耐える。
だからひよどり越えができたんだなあ。
ドラマ「義経」のその回を見ても、地形がさっぱりわからなくて、実感できなかったのだけど(ドラマ全部サラブレッド、というのはおいといても)。

そもそも私は歴史がわかってなくて、今も八艘飛びを国語辞典で引いたけどわかんなかったというありさま。平教経って誰?
義経がジンギスカンになった、と見ると「こわいかんがえになってしまう」し。じゅうじゅう。(><)きゃー

いや、ある程度はうすぼんやり分かるんですが。
歌舞伎では、義経そのものが主人公で出てくるのではなく、彼のために苦労する人たちが外伝として出てくる演目ばかりなので、これはやっぱり誰かの小説を読んで勉強しなくちゃいけないなあと思うのでした。その役目を今回の大河ドラマに期待してたんだけど、ダメっぽいから。
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by urasimaru | 2005-09-11 16:39 | | Comments(0)