楽しかったー。
中村座は精神的に居心地がいい。
こっちの幕の方が好きだなーw

中村勘太郎改め
六代目中村勘九郎襲名披露
平成中村座 三月大歌舞伎
吃又、虎を見る時、将監が修理之助が出す腰かけに座って眺めてたので、まさか亀蔵さん、足悪くしたのかと思ったけど、お客さんに虎が見えるためみたいだった。将監の奥方がいなくて、下女のおなべ(嶋之亟)がこまごました仕事をする。その分又平夫婦が濃密に見るって感じ。あ、松嶋屋型なんですかー。
細かい部分がいつもと違っていて、なんか全体的に上方な空気を感じました。
勘三郎と仁左衛門の肝胆相照らすっていうか、役を超えた本人同士の信頼感がいい意味でにじみ出て一心同体の夫婦でした。勘三郎さんの女形の気を遣う感じがすごくいいなって思った。本調子に戻ったっていうか、新しい境地に入ったのかな?なんて思いました。
花道で物見をする仁左様、ほんとに瞬きをしていないんじゃないかって思った。この又平は陰にこもるところがなくて、純粋な人で、ちょっとおとくに甘えてるみたいな感じ。絵に一心を傾けてるっていうのが、たとえば師匠に土佐の名字を与えるって言われてる間も手水鉢を見ていてよく聞いてないところとかで感じました。
今まででこの演目を一番楽しんだかも。前の人が背が高くて腰が痛かった^^;
口上は後ろの人に気を使わず私も背筋を伸ばしてばっちり見た。先月よりくつろいだ感じ。勘三郎さんが小紋みたいな裃。とても歴史に詳しくなってた^^
海老蔵が着物の着付けがゆるかったかして、ずっと気にして触ってるのが気になったし、笑いも起きてた。こら。
笹野さんの着物の柄が見たかったので、オペラグラス持ってくればよかったと思った。
御所五郎蔵、すごい幅の細い仮花道を設置して、両花道。

そして舞台転換の間に撤去してた。
海老蔵につい目が行ってしまうけど、内から輝く勘九郎も見たい、目が二対欲しい。
今までこの演目って、理解するまでにハードルが高くて、
まず帯を解かない花魁ってのとか、男伊達とか、その辺が乗り越えられたのがようやく去年ぐらいかな。
それでも意地っ張りの五郎蔵バカじゃねーとしか思えなかったんだけど、今回ようやく理解できたって感じがした。役者の年齢と、勘九郎のストレートな感じと、客席の近さ(竹)で目の動き(ほんとは皐月が大好きで別れたくない、って目をしてた)とかが見えたりとか、いろいろあったと思う。扇雀さんがきれいでびっくりしちゃった。口上の時はそれなりの年齢に見えたんだけど…不思議。(失礼)
逢州に止められて喧嘩をやめる五郎蔵、逢州が借金の原因なんだけど、本人は知らないんだよなー、っていう感じがしたような。
ああ、孔雀と扇散らしの打掛、両方きれいだったなあ。やっぱりオペラグラス持っていけばよかった。
でも、オペラグラス使ったあと肉眼で見るとしばらくぼやけちゃうんだよねー。はー。
海老蔵、演技がちょっとぬるい感じ。
踊りはぼーっとみてました。みんな大きくなるのはやいなー。
鶴松くんが先月見られなかったので見られてうれしかった。
最後バックが開いたけど、スカイツリーが見えない程度の幅だった。来月は片方は絶対見えない席なんだけど、一度みてみたいなあ。
夜の部
一、片岡十二集の内 傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
土佐将監閑居の場
浮世又平後に土佐又平光起 仁左衛門
土佐将監光信 亀 蔵
土佐修理之助 新 悟
狩野雅楽之助 猿 弥
又平女房おとく 勘三郎
二、六代目中村勘九郎襲名披露 口上(こうじょう)
勘太郎改め勘九郎
幹部俳優出演
三、曽我綉侠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ)
御所五郎蔵
御所五郎蔵 勘太郎改め勘九郎
星影土右衛門 海老蔵
傾城逢州 七之助
梶原平蔵 亀 蔵
新貝荒蔵 男女蔵
秩父重介 国 生
二宮太郎次 猿 弥
花形屋吾助 笹野高史
傾城皐月 扇 雀
甲屋与五郎 我 當
四、元禄花見踊(げんろくはなみおどり)
元禄の衆 児太郎
同 虎之介
同 鶴 松
同 宜 生
同 国 生